想像力を！

沈む日本を愛せますか?

小説以外は面白い物を書く高橋源一郎と、あまりに身も蓋もないことをいう内田樹の対談なのだから面白く無いわけがない。
また聞き手が妙にウザいので、渋谷陽一じゃああるまいし、と思って巻末をみたらまんまその名前が出てきたのには驚き、苦笑。そのままレジへいってしまったのは我ながら甘いことだ。
しかしながら、民主党政権というのは錯覚であり、あれは自民党と国会内での“派閥”が入れ替わっただけのこと。
海兵隊に抑止力がある、とアメリカの中の人から教わったので、なるほど沖縄からの移転は撤回せざる得ない、という情けなさとか。
小沢一郎というルサンチマンをいかに供養・成仏させるかなどなど。
これを読んでさえおけば、今年起こるであろう、間抜けな政治状況に動じることはないだろう。
同時に、坂の上の雲を突き抜けたらどうなるか、想像力が欲しい。
ちなみに我らの宗主国では理念さえ合致しているならば、黒人でも大統領になれるし、この次はたぶん女性だ。
想像力を！

SIGHT (サイト) 2011年 02月号 [雑誌]

渋谷陽一の同人誌。上手いものだ。というか出版で他に才気のある奴はいないのか？　あるいは若くて賢い奴らはみんなソーシャルサービス方面に消えてしまったというオチ。